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2019.08.10 コラム

エクステリアとは家の「顔」

「エクステリア」や「外構」といった言葉を聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。どちらも敷地内にある家の外側に関する言葉です。

今日は、この二つの言葉にどんな違いがあるのか?また、エクステリアを構成する外構には、どんなものがあるのかなどをご紹介していきたいと思います。

「エクステリア」とは、家の外側の空間を捉えた言葉です。エクステリアの対になる言葉がインテリアですが、それと比較すると想像しやすいかも知れません。インテリアというとテーブルやソファ、テレビ、時計……といろいろなものを含んだ空間を指しますよね。同様にエクステリアも門やフェンス、カーポートなど、家の外部を構成するものを含んだ空間を捉えた言葉です。一方の「外構」とは、門やフェンス、カーポートといった家の外側を構成する構造物そのものを指す言葉です。
つまり「エクステリア」を構成するのがいくつもの「外構」という言い方ができます。

ではエクステリアを考える上で大切なのはどのようなことでしょう?

それは「どういう風に家の外側を使いたいか」ということです。
これもインテリアに例えてみましょう。リビングのインテリアを考える際に、まずリビングをどんな風に使いたいか、を考えれば、それに必要なものや配置が分かりますよね。家族がくつろげるようにしたいならテレビや大きなソファが必要ですし、子どもがリビングで勉強できるようにしたいなら、そのためのテーブルが必要になります。またリビングのカタチやドアの位置などで配置も変わります。
エクステリアも同様に車や自転車を何台とめたいのか、子どもが遊べるような場所が必要なら芝生か? あるいはデッキか? 動線や外部の敷地のカタチ、玄関などの位置などを考えて門やフェンスといった外構を配置するように考えることが大切です。

エクステリアを構成する外構には、どんなものがあるのか?


(1)門扉・門柱
門扉とは出入口に設けた門の扉のこと。素材にはアルミ製や木製、アルミ+樹脂などがあります。一般的なのは腐食やさびに強いアルミ製。また開閉方法は両開き、片開き、スライド式があります。スライド式は前後に開けるスペースを用意する必要はありませんが、代わりに横に引き込むスペースが必要です。
門柱とは門扉の横に設置される柱や壁のこと。たいていここに表札やポストを備えます。最近は宅配ポストを備えた門柱もあります。門柱に備えなくても、今後門の周りには宅配ポストは必須になりそうです。
(2)フェンス
フェンスとは柵、囲いのこと。外部から家の中が見えないよう目隠しの役割を果たします。素材は門扉同様アルミや木製、アルミ+樹脂などのほか、植栽を巡らす生け垣やブロック塀、土壁などがあります。下にブロック塀などを配置し、上にアルミ製の柵などを組みあわせることも多いです。
外部からまったく見えないようにしてしまうと、かえって侵入者が外から見えなくなってしまうため、ある程度外部から内側が見えるようにするなど、防犯上の工夫が必要です。また日当たりや風通しも考えたほうがいいでしょう。
生け垣は日常のメンテナンスに手間がかかり、怠ると近隣に迷惑をかけてしまうこともあるので注意が必要です。
(3)アプローチ
アプローチとは門扉から玄関まで続く通路のこと。素材はコンクリートやインターロッキング、タイル、レンガなどが一般的です。アプローチの周りに花壇などを用意して植栽を楽しむ人も多いです。
(4)デッキ・テラス
デッキやテラスは、どちらも家のリビングと空間的につながった、外部リビングのようなもの。一般的に室内の床と高さが同じ場合はデッキ、庭より一段高くなった台はテラスと呼ばれています。どちらもイスやテーブルを置いて第2のリビングとして使用することが多いようです。テラスをガラスの壁や天井で覆ったサンルームや、庭側の壁が開放できるガーデンルームなどもあります。
木製のデッキをウッドデッキと呼びます。天然木のウッドデッキは人気が高いのですが、メンテナンスを怠ると傷んだり変色してしまいます。最近は本物の木のような風合いながら、メンテナンスのラクな人工木(木粉と樹脂を組みあわせたもの)のデッキもあります。ほかにはタイルや天然石などのデッキやテラスが一般的です。
(5)カーポート・ガレージ
カーポートとは屋根と柱だけの簡単な車庫のこと。一方のガレージは車を格納するための建造物を指します。屋根がないものは単に駐車場と呼びます。とめる台数や、道路への接し方、積雪量、さらに防火・準防火地域かどうかで選ぶカーポートが変わります。
(6)植栽
植栽とは庭やアプローチ沿いに植えられた樹木や草花のこと。観賞用や家のシンボルツリーとして大きな木を植えるケースもあります。木は意外と簡単に大きくなります。隣家に枝や落ち葉が入ってしまうとトラブルになりかねないので、植栽計画は慎重に行いましょう。
(7)照明
玄関や門扉まわりのほか、シンボルツリーを照らす一灯があるだけでも、夜の家の印象がガラリと変わります。

なお、注意したいのが工期です。エクステリア工事は雨や雪が降ると工事ができないものがあるなど、天候に左右されます。また植栽では樹木の種類によって植えるのに適している時期があります。そのためエクステリアの工事は、工期に余裕をもって検討することが大切です。使用目的など「どんなエクステリアにしたいのか」といったところだけは、インテリアのリフォーム同様にしっかりと決めておきましょう。

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