入浴剤を入れない方がいい?給湯器の寿命を延ばす使い方
入浴剤の使用後に、お風呂の追い焚き機能を使用しない方がいいという話はよく耳にしますよね。ですが、入浴剤を使用しているご家庭は多いので、どうして使用してはいけないのかを知っている人は少ないのではないでしょうか。そこで今回は、入浴剤の使用後に追い焚き機能を使用するとどうなるのか、使ってはいけない入浴剤と使ってもいい入浴剤、さらには給湯器の寿命を延ばす使い方をご紹介します。
1.入浴剤の使用後に追い焚き機能を使用するとどうなるのか?
まずは、追い焚き機能の仕組みについて解説します。追い焚きをする際は、浴槽内のお湯を吸い込んで、配管を通して給湯器の中へ運びます。そして、給湯器でぬるくなったお湯を暖めてから、吸い込んだときとは別の配管を通って浴槽へ戻します。給湯器によって追い焚きの方法には種類がありますが、どのタイプでも配管を通してお湯を循環させるという仕組みは同じです。
そのため、入浴剤の使用後に追い焚き機能を使うと、入浴剤の成分も一緒に循環することになり、配管に入浴剤の成分が付いてしまうことがあります。このときに、入浴剤の成分や配管の素材によっては、配管を劣化させしまい、故障の原因となる場合があるのです。
2.使用してもいい入浴剤と使用してはいけない入浴剤とは?
入浴剤には様々な成分が含まれていますよね。その中には給湯器にダメージを与えないものもあります。まず一番安全なものは、入浴剤のパッケージなどに「全自動強制循環式ふろがまにもお使いいただけます。」「ふろがまや浴槽をいためるイオウは入っていません。」などの記載があるものです。これらの文言が書いてある入浴剤であれば、給湯器に与えるダメージはそれほど大きくありませんので、給湯器が故障してしまわないか?という点においては安心して使用できます。また、これらの文言がなくても、お湯に完全に溶けて浴槽の底が見える程度の透明感のあるものも、追い焚き機能を使ったとしても給湯器へのダメージは小さく済むでしょう。
反対に、使用してはいけない入浴剤は、にごり湯の入浴剤(乳白色や白濁する入浴剤は「無機系酸化チタン」が含まれている場合があり、この「酸化チタン」が研磨剤となって、繰り返し使用すると給湯機器や配管の内部を劣化させたりする)・腐食性のある入浴剤 (硫黄成分が入っているものやソルト系の入浴剤を使用すると、金属を腐食させる場合がある)・発泡系入浴剤 (炭酸ガスを発生させる入浴剤の泡が循環経路に入ると、異音が出たり、エアがみを起こして給湯機器やふろがまの循環機能が正常に働かなくなる可能性がある)・牛乳やお茶、お酒などの飲料やゆずなどの食物が入っている入浴剤(牛乳などの飲料、ゆずなど食物のカスは細菌、微生物のエサとなり、雑菌が繁殖しやすくなる)などです。
もし誤ってこれらの成分が入っている入浴剤の使用後に追い焚き機能を使用してしまったら、洗浄ボタンを押して配管の洗浄をしましょう。
3.給湯器の寿命を延ばす使い方
極端なことを言ってしまえば、入浴剤を使用しないことが最もダメージを与えずに済みますが、やっぱり入浴剤を使いたいという方もたくさんいらっしゃいますよね。ですので、入浴剤を使用しつつ、給湯器のダメージを最小限にできる使用方法をご紹介します。
・入浴剤使用後に追い焚きをする場合は、お湯が濁らないタイプの入浴剤を使用した時だけにする。
・それ以外の入浴剤を使用した場合は追い焚き機能を使用しない。
・追い焚きOKな入浴剤の使用後でも配管の洗浄はする。
・追い焚きしてなくても入浴剤を使用したら配管の洗浄をする。
・入浴剤以外にも、泥が混じっていたり、ペットの毛が大量に混じっているなど、浴槽のお湯が極端に汚れているときは追い焚き機能を使用しない
これらの点に注意していれば、入浴剤使用時の給湯器へのダメージは最小限に抑えられると思います。
また、配管の洗浄は、お湯を抜くと自動的にやってくれるタイプの給湯器もありますので、説明書を確認してみてください。