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2020.05.15 コラム

今話題の減築リフォームとは?

減築とは増築の逆で、建物の面積を狭くリフォームすることです。減築することにより維持・管理のしやすさを上げるのが目的で、子供が独立した高齢者などの夫婦の住む家に適応される場合が多く、ひと世帯あたりの人数の減少により減築リフォームが注目されています。今回はその減築のメリットやデメリットについて詳しく説明していきます。

 
1.減築とは
「減築」とは、建物のリフォーム・改築の際に、「床面積を減らすこと」を指し、一般的に「増築」の対義語として使われている言葉です。2階建て以上の住宅で階数を減らす、2階の床の一部を取り除いて「吹き抜け」を作る、使用しなくなった部屋を丸ごと撤去する、といった工事はすべて「減築」に当たります。特に、高齢の方が暮らす家や、お子さんが自立して子供部屋が不要になったご家庭などで、減築リフォームを実施する方が増えています。
 
2.減築のメリット
・無駄な空間がなく、掃除や移動の負担が減る
暮らしの変化により、「一戸建ての2階部分を減らしたい」「子どもが自立したため、使わなくなった部屋がある」という理由で、減築する方は毎年多くいらっしゃいます。特に高齢になってきた方にとっては、階段の上り下りが負担となり、段差でつまずく・転倒する、といった危険も発生しやすいことから、「バリアフリー」のために減築したいと考えるのは、とても自然なことですよね。使わない部屋を思い切って減築することにより、掃除や換気といった今後の手入れも楽になります。減築する箇所によっては、生活動線にも無駄がなくなるでしょう。
・出入りの少ない部屋を減らせば、防犯性が向上
「現在、使用していない部屋がある」という場合は、防犯面も心配です。明らかに使われていない部屋は、空き巣に狙われやすくなる可能性があります。2階の窓から侵入する空き巣も多いので「不要な部屋が2階にある」という方も油断はできません。特にリビングから離れている部屋の場合などは、万一窓から誰かが侵入しても気づきにくいという難点もあるでしょう。減築で、このような無防備な部屋をなくしてしまうことで、防犯性の向上も期待できます。
・2階を減築すれば、耐震性アップ
2階の一部・あるいは全体を減築する場合などには、耐震性能も高くなる可能性があります。2階以上の建物は、上のフロアの重さを支えている1階部分に、日々負担がかかっています。減築で住宅全体を軽くすることで、建物の劣化を防ぎやすくなり、また地震の際、揺れの影響も小さくなります。
・冷暖房の効率が上がり、光熱費削減対策にも◎
家の中が広いと、エアコンの効率が悪くなり、電気代が高くなってしまいがちです。使わない部屋の間仕切り戸を閉めることである程度は防げますが、やはりドアの隙間からも冷気や暖気は出入りしてしまうものです。不要なスペースを撤去することで、冷暖房の効きが良くなれば、光熱費削減に繋がるでしょう。また減築する場所によっては、日当たりや風通しが改善され、冷暖房の使用頻度がさらに減る可能性があります。
・面積縮小により、今後のメンテナンス費用も軽減
住まいを長持ちさせるためには、外壁の塗装や張り替え、屋根の塗装や葺き替え、壁紙・床の張り替えと言ったメンテナンスが欠かせません。減築によって今後、定期的にリフォームすべき面積を縮小させることで、メンテナンス費用を抑えることができます。
・家を小さくすることで、固定資産税も安くなる
固定資産税は、土地や建物の延べ面積(=床面積の合計)によって決められます。もしも不要なスペースがあるのでしたら、減築で床面積を減らすことで、固定資産税が安くなります。
 
3.減築のデメリットと注意点
・施工範囲が多く、工事費用がかかりやすい
上減築箇所の解体時には、外壁・屋根・柱などにも手を加えるため、予想していたよりも工事費が高額になりやすいです。また築年数が経った木造住宅では、解体した時にシロアリ被害が発覚し、思いのほか修繕費がかかることもあります。いずれにしても、現場を確認してみないとコストがどの程度かかるか分からないものなので、リフォーム業者とよく打ち合わせしながら、工事の優先順位を決めましょう。
・床面積が変わるため登記申請が必要
減築工事の規模にかかわらず、床面積が変わる場合は登記申請しなくてはいけません。変更のあった時から1ヶ月以内に申請する必要があり、手続きの際には費用がかかります。
・工事規模によっては、仮住まいの手間と費用もかかる
工事の内容によりますが、住みながらリフォームできる場合もあれば、一時的な仮住まいが必要になる場合もあります。仮住まいが必要となる減築工事の場合、リフォーム前、および完工後に、移動費用がかかります。ホテルやウィークリーマンションの宿泊費についても考慮しておきたいところです。なお、リフォーム業者によっては、仮住まいの手配や引っ越しもサポートしてくれるので、相談してみるとよいでしょう。
・工事後に、雨漏りなどの不安が残る可能性も
減築工事では、一度解体・補修を行うため、施工箇所の防水対策をしておかないと雨漏りが発生するリスクや、耐震性が不安定になってしまう可能性もあります。リフォーム後に問題が出ないよう、経験豊富なスタッフに施工してもらうことが大切です。まずは減築の知識がある業者に会ってみた上で、不安な点について相談し、納得できる説明をしてくれた所に工事を依頼するとよいでしょう。