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2021.03.24 コラム

光触媒塗料を使った外壁リフォーム【part2】

まだまた普及率は低いものの、その機能の高さから注目を集めているのが光触媒塗料です。今回は外壁リフォームに光触媒塗料を使用するとどんなメリットがあるのかなど、光触媒塗料の特長を解説していきます。

3.デメリット
【費用が高い】
 光触媒塗料の最大のデメリットは費用が高いことです。製品によって異なりますが、一般的には、光触媒塗料は汎用塗料の約1.5倍程度の価格とも言われています。他の塗料に比べて耐久性が高いだけでなく、多くの機能を備えているため、価格が高くなってしまうんですね。
 しかし、価格が高くなる分、耐用年数も同様に1.5倍程度に伸びるため、コストパフォーマンスは良いです。初期費用の大きさと耐用年数の伸びを比べてみて、耐用年数の伸びが負けるようであれば、価格が導入する際の障害となるでしょう。

【雨と光が必要】
 光触媒は、太陽の光が当たることにより活性酸素が発生し、付着した汚れを分解します。逆に言えば、汚れや菌を分解する活性酸素は紫外線無しでは発生しません。そのため、曇りの日が続いた場合や北側の壁、または隣の建物との間隔が狭く日当たりの悪い場所などでは、セルフクリーニング効果が発揮できないことがあります。
 また、分解された汚れを雨によって流すため、軒下など雨が建物にあたらない場所では光触媒塗料の効果が発揮されません。高価な塗料ですので、塗装したい場所に合うかどうかをしっかり確認しましょう。

【色のバリエーションが限られている】
 光触媒塗料に含まれる成分の関係で、黒など濃い色の塗料にするのは難しく、選べる色のバリエーションが限られています。外観に強いこだわりがある方は選びにくいかもしれません。

【屋根用の塗料がない】
 現在のところ、屋根用の光触媒塗料は販売されていません。そのため、外壁と屋根を一緒に塗装しようとする場合でも、別々の塗料を使用することになります。それはつまり、屋根と外壁で耐用年数が違う塗料を使用するということになり、屋根の塗装と外壁の塗装を別々の時期に行う必要があるということです。その際は、手間が増えるというだけでなく、足場の設置がその都度必要になるため、同じタイミングで塗装した場合よりも費用が割高になってしまうというデメリットがあります。
 屋根は外壁よりも多くの紫外線や風雨の影響を受けるため、同じ塗料で施工をしても、屋根の塗料の方が早く劣化すると言われています。この点を考慮し、屋根の塗料には、外壁に塗る光触媒塗料よりも耐久性の高い塗料を使用し、屋根と外壁の塗料の寿命を同じくらいになるように調節することができれば、コストを抑えることも可能です。しかし、光触媒塗料以上に耐用性がある塗料は限られているため、選択肢はあまり多くありません。

4.光触媒塗料を採用した際に気を付けること
【防汚であっても完璧ではない】
 光触媒塗料でも、すべての汚れに強いというわけではありません。光触媒塗料が分解できるのは、雨筋や排気ガスに含まれる窒素酸化物や硫黄酸化物、付着したホコリなど有機物の汚れだけで、無機物であるさび・黄砂・泥・エフロレッセンス(白華現象)などの汚れは分解することができません。そのため、日々の手入れもある程度必要になります。また、いくら高機能と言えど、その処理能力を超える大量の汚れは落としきることができないので、災害などでひどく汚れてしまった場合は、耐用年数内だったとしても清掃やメンテナンスが必要です。

【業者選びに注意】
 光触媒塗料は他の塗料と比べて粘度が低いため、塗るのが難しいと言われています。施工に慣れていないと、きれいに仕上がりません。見た目だけでなく、効果や寿命も変わってしまうことがあります。決して安くない金額を支払うのですから、光触媒塗料の効果を最大限に発揮させることができる施工をしてくれる人にお願いしたいですよね。
 また、乾くのが遅いので、施工する日の天候や気温などにも注意が必要です。このように、取り扱いが難しいため、光触媒塗料の施工経験があり、施工管理もしっかりとできる業者を選ぶのがいいでしょう。