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2020.06.27 コラム

リフォームの豆知識「日照権について」

本日6月27日は「日照権」の日です。
言葉自体は聞いたことがあるのではないでしょうか?
今回はリフォーム、特に増築の時には考えていかなければならない「日照権」を解説してきます。
豆知識として覚えておくと便利かもしれません!?

日照権のはじまりは?

昭和40年代、マンション建設がラッシュを迎えました。
それと同時に問題となったのが、ご近所の日当たりをめぐるトラブルでした。
「マンション建設反対」運動も盛んに行われたのです。

昭和47年(1972年)6月27日、初めて最高裁により日照権を認める判決が下されました。
以下、事件のあらましです。

東京に住むAさんが建売住宅を購入しました。
南側に住むBさんが増築工事を開始します。
Bさん宅の2階部分により、Aさん宅は1日を通してほとんど日が当たらなくなり、通風も悪くなりました。
結果、Aさん家族は体調を崩してしまいます。
Aさんは相場より安い価格で住宅を手放し、引っ越しせざるを得ない状況になります。
Bさん宅は無届けの、いわゆる違法建築でした。

結果として100万円の請求に対し、損害賠償として20万円の支払いが命じられました。

建築基準法その1「斜線制限」

日照権に関わる法律について紹介しましょう。
まずは日あたりを遮らないよう、高さを規制する「斜線制限」です。
この制限には3種類あります。

道路斜線制限

道路を挟んだ隣家の高さ規制です。
道路の幅に基づいて計測されます。

隣地斜線制限

隣家の高さが20mもしくは31mを超える場合に適用されます。
つまりマンションやオフィスビル専用と考えていいでしょう。

北側斜線制限

北側に建つ家の、日照や通風を保証するための規制です。
日照権の確保において、最も重要視されます。

建築基準法その2「日影規制」

大きめの建物を建てる場合に、その地域の日当たりを守るための規制です。
日影の時間を、一定以上生じさせてはいけないことになっています。
1年で最も日が短い冬至の午前8時から午後4時を基準とします。

以上、日照権に対する豆知識でした!
「知っていれば役立つかもしれない」程度に覚えておいてくださいね。
地域によって基準も異なるので、気になる場合は専門家に相談しましょう。