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コラム
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2020.02.16 コラム

手すりリフォーム!で快適生活

実際に年齢を重ねたとき「玄関に上がるとき手すりがあれば……」「浴室につかまる場所があればもっと安心できる」と思うことがありますよね。そんな安心・安全な住まいづくりに欠かせない「手すり」の設置ポイントをご紹介します。

 
1.手すりが持つ役割
・歩行の手助け
加齢とともに筋力や関節の機能が低下するため、高齢者の多くは、2本の足を使ったすばやい歩行が困難になります。手すりにつかまることで、足腰にのみかかっていた体重が上半身にも分散されるため、全身のバランスをキープすることが可能となり、歩行がしやすくなります。
・動作補助
椅子やベッドから起き上がったり、階段の上り下りといった上下移動の動作は、足腰が弱っている高齢者に大きな負担がかかります。手すりにつかまって体を支えることで、一連の動作を行うときにかかる体への負担が軽くなります。
・転落や転倒の防止
高齢者は、運動機能や筋力が衰えているため、ちょっとしたことでバランスを崩しやすく、若い人に比べて転落や転倒のリスクが高くなります。衝撃の度合いや打ちどころによっては、骨折をしたり、後遺症が残ったりするおそれもあります。手すりは、高齢者の怪我を防ぐという役割を果たします。
 
2.手すりの種類
・水平型
地面に対して水平に設置する、一般的な手すりです。玄関や廊下、トイレや浴室などに設置されることが多く、短い距離の歩行補助や動作補助に適しています。手すりの位置が低すぎると、つかまるときに不安定な体勢になってしまうので、体の大きさを考慮し、最も使いやすい高さに設置することが重要です。
・I型(縦型)
床に対して垂直に設置する、アルファベットの「I」のような形状の手すりです。玄関やトイレ、ドアなどに設置されることが多く、立ち座りの動作をサポートするなど、姿勢を安定させる効果があります。力を入れて握ることが多いため、素材や太さなども考慮するといいですね。
・L字型
水平型とI型が一緒になった、アルファベットの「L」のような形状の手すりです。立ち座りなど上下の動作を多く行うトイレや浴室に適しています。ただし、手すりの位置が便座や浴槽に近すぎると、重心移動が難しくなり、立ち上がりにくくなります。トイレに付ける場合は、ペーパーホルダーの位置も考慮しながら設置場所を考えることが大事です。
・階段用
階段の上り下りをスムーズにし、転落・転倒を防止する手すりです。自由に曲がるタイプの手すりを選べば、利用者の握力や階段に合わせて角度などを変えることができるため、使い勝手がよいでしょう。製品によって、1箇所が曲がるものや、複数箇所が曲がるものなど、いくつかのタイプがあるため、階段の段数や傾斜といった住居環境に応じて選ぶ必要があります。
・可動型
主に浴室やトイレなどに設置して利用する、動くタイプの手すりです。壁などに設置し、必要なときだけ手すりを引き寄せて使用します。同居する家族が使用するときや、車椅子への移乗の際に邪魔にならず便利です。ただし、手すりを引き出す・しまうという手間がかかり、それらの動作を毎回行うことになります。
・床に置くタイプ
独立した、移動が可能な手すりです。家の壁などに手すりを設置することが難しい場合や、ベッド、布団、椅子のそばに置き、寝起きや立ち座りの動作を補助してもらいたいケースなどに適しています。好きなところに置けるので室内のさまざまな場所で利用しやすい上、業者からのレンタルが可能で購入する必要がないというメリットがあります。ただし、やや安定しにくい点がデメリットといえます。
 
3.手すりを選ぶときのチェックポイント
・素材
手すりに使用される素材には、主に、木やステンレス、プラスチック、アルミなどがあります。例えばステンレスは丈夫でさびにくいため、スロープなど屋外の設置に適しています。一方、水濡れがしやすい浴室には樹脂がおすすめです。
・高さ
手すりの高さは、被介護者の身長や体重など体形に合わせる必要があります。また、歩行が可能かどうか、車椅子を利用しているかどうかによっても、最適な手すりの高さは異なります。歩行補助を目的とした手すりを設置する場合、地面から手すり上部までの高さは、約75~85センチ程度がベストとされています。
・太さと形状
動作補助や転落・転倒防止のために手すりを設置する場合は、特に、手すりの握りやすさが重要な要素です。目安としては、手すりのベストな太さの直径が約2.8~3.5センチ、手すりを握った際に指先が軽く触れる程度の太さがよいといわれています。