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2019.12.17 コラム

「建て替え」と「リノベーション」どっちがいい?

家が古くなって夏は暑いし、冬は寒い。耐震性も心配。そろそろ建て替えたいけど、費用はどれくらいかかるの?建て替えよりリフォームのほうが安上がり?でもリフォームだと自由に間取りが決められないのかしら……。そこで今回は、「建て替え」と「リノベーション」、どっちがお得なのか、両方を比較しながらご紹介します。

 
1.「建て替え」と「リノベーション」の特徴を比較
・基本性能や間取りの自由度はほぼ同じ
一戸建て木造住宅のリノベーションで耐震性能や省エネ性能などの基本スペックを新築同様にすることは、十分可能です。リフォームの場合、柱や梁など構造上取り外せないもの以外はすべて新しいものに変更できます。元の家の柱や梁などを活かしつつ、耐震性能を高める部材や高断熱材を使えば、古い家を現在の耐震基準や省エネ基準にも適合できるのです。シロアリや雨漏りへの対策も新築と同等以上に対応できます。間取りも、多くの場合は自由に変更できます。リビングとダイニング、キッチンの隔たりをなくして、大きなリビングダイニングキッチンにすることも、浴室の位置を移動したり広げたりすることも可能です。ただし元の家の構造によってはできない間取りもあります。例えば2×4工法は床や壁などの“面”で建物を支えるため、面の一つである壁に大開口の窓を備える、ということができない可能性があります。また住宅メーカー独自の工法が用いられている場合、その工法についての情報が必要で、場合によっては住宅メーカー指定のリフォーム会社でしか行えないケースも。希望の間取りがかなうかは、リフォーム会社に見てもらって判断したほうがいいでしょう。
・建て替えよりリノベーションのほうが有利な場合もある
建て替えよりリノベーションを勧める場合があります。例えば家が建てられた後に用途地域ごとに定められている建蔽率が変わると、建て替える場合は今の建蔽率に沿って建てなければなりません。その際、前より建蔽率が厳しくなっていると、既存の家より狭い家しか建てられません。しかしリノベーションなら、柱や梁などの構造体を残すため、広さを変えずに新しくできるのです。また一般的に建て替えよりも工期が短くて済むこともリノベーションのメリットです。なぜなら、例え柱や梁以外すべてリノベーションするとしても、基礎部分や柱と梁などは残すわけですから、解体作業時間は建て替えよりも短いし、建て替えで必要になる地ならしや基礎工事も不要です。地ならしして基礎をつくり、基礎の養生をするだけで普通は1カ月くらいかかります。工期が短ければその分、仮住まい費用も抑えやすくなります。
 
2.「建て替え」と「リノベーション」の費用を比較
・建て替えよりもリノベーションは安くできる場合が多い
工期が短いことによって、仮住まい費用も抑えやすいリノベーションですが、新築と同じ基本性能にする場合でも、一般的には建て替えと比べて全体の費用を抑えやすくなります。建て替えの場合は、家の新築工事に解体費を合わせた費用が発生します。またリノベーションの場合、元の家の構造体や断熱などの状況次第で金額が変わるため必要な分だけ費用がかかるということが多くなりますが、それでも、工事費や仮住まい費用などリフォームのほうが費用を抑えやすいです。また、予算に合わせて工事をしやすいのもリノベーションの特徴です。リノベーションは必要な箇所のみを工事するため、新築と異なり段階を分けることができます。例えば、子育てを終えて、もう2階はほとんど使わなくなったとします。これから老後に備えてあまり予算をかけたくないというなら、そのときは1階の居住スペースのみの工事を行い、将来子世帯に家を譲る際に、今度は2階部分をリフォームする、ということが可能です。※一般的には、リフォームの方が費用を安く抑えられますが、まれに基礎や柱などの構造の状態により、建て替えのほうが安い場合もあります。
・リノベーションでも住宅ローンが利用できる
建て替えでもリノベーションでも、住宅ローンは利用することができます。リノベーションの住宅ローン金利は新築の金利よりも高い傾向にありますが、大規模なリノベーションの場合、新築と同じ住宅ローンが利用できる銀行もあるようです。
 
3.「建て替え」と「リノベーション」、結局どっちがいい?
・予算に応じやすいのはリノベーション
構造で間取りが制限されることもありますが、基本的にリノベーションは新築の注文住宅と同じようにできます。別の見方をすれば、要望が増えるほど新築と同様に費用もかかります。そのためリノベーション内容によっては2000万円以上することもあります。2000万円以上の金額になると「だったら新築がいいな」と思う人もいるでしょう。リノベーションだけでなく、建て替えも検討される方のほとんどは、リフォームの費用が新築も狙えるような金額になる場合が多いです。しかし上記で比較したように、同じ基本性能や間取りであれば本来リノベーションのほうが安くなるのです。それで新築とリノベーションで費用が同じということは、たいていは新築の場合では何かを諦める、例えば希望の間取りやデザイン、キッチンなどの設備のグレードを諦めるということになります。もちろん構造上必要な柱や梁、基礎などは元の家のものですから「すべてが新しいほうがいい」のであれば建て替えしかありません。ただリノベーションを選ばれる方は、やはりデザインや自然素材などの『要望を我慢して「建て替え」するよりも思い通りの家が欲しい』という方が多いです。リノベーション次第では「古さ」が「味わい」に変わり、最新のキッチンや浴室、モダンな家具などとも調和します。新築には望むべくもない「懐かしさ」がありますが、耐震性や断熱性能は新築と同等。そんな家が建て替えより費用を抑えて建てられるというのは、リフォームならではの魅力ではないでしょうか。