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2020.08.10 コラム

介護リフォームでできること 2.玄関のバリアフリー化

住居への出入りのために必ず通る玄関。そのため、特に外出の機会が多い高齢者がいるご家庭ではバリアフリー化を考えられることも多いのではないでしょうか。住居内より決して利用する機会が多いわけではないものの、バリアフリー化をして介護負担を少しでも軽減させていきたいもの。ここでは玄関のバリアフリー化についてご紹介します。

 
1.高齢者や被介護者にとって使いやすい玄関
高齢者や要介護者にとっては、どのような玄関が使いやすいのでしょうか。外に出かけることが億劫にならない快適な玄関について考えてみましょう。
・楽に出入りができる
大きなポイントは、楽に出入りできる構造になっていることです。多くの住宅の玄関には三和土(たたき)と上がり框(かまち)の段差がありますが、高齢者や要介護者にはこの段差がネックです。段差をなくしたり、上り下りを補助する台を設置したりすれば、出入りが容易になります。
玄関内部だけでなく、アプローチから玄関ドアまでの段差も同様です。段差をなくし、手すりや車椅子のためのスロープを設置すると、デイサービスなどの送迎もスムーズになるでしょう。さらには、ドアが開けやすいことも大切です。自由にドアの開閉ができないと、外出しようという気持ちも失せてしまいます。
・靴を履く/脱ぐときに座る場所がある
足腰が弱ってくると、靴を履いたり脱いだりするために体のバランスを取るのが難しくなるので、座る場所があると安心です。上がり框に腰を下ろしてもよいのですが、位置が低すぎるとかえって危険なこともあります。自然に腰を下ろせる台や椅子があると、靴の着脱もスムーズです。
・移動するときにつかまれる場所がある
門から玄関までのアプローチ、玄関の中、上がり框の段差などの場所は、移動するときにつかまれる手すりがあると、歩行が安定し、転倒の心配がなくなります。精神的な不安も軽減されるので、気軽に外出しやすくなるでしょう。
・車椅子で入ることができる
玄関が車椅子に乗ったまま入ることのできる仕様になっていると、要介護者だけでなく、介護者の負担も大きく軽減します。車椅子を利用している場合は、車椅子に合わせた玄関構造を検討することをおすすめします。
・雨の日でも滑らない
濡れても滑らない床になっていれば、雨の日でも心配無用。滑って転倒すると、大けがにつながるおそれがあるので、ぜひとも配慮したいところです。
 
2.玄関のバリアフリー化でできること
要介護者が使いやすい玄関へのバリアフリー化のうち、補助金が使える事例についてご紹介します。アプローチも対象になるので、玄関のリフォームと併せて検討してみてください。
・手すりの取り付け
玄関の壁や上がり框に手すりを取り付け、移動や上り下り、立ったり座ったりという動作をサポートします。手すりは、素材や形、色合い、太さなどバリエーションが豊富で、取り付け方もさまざま。玄関での動きをシミュレーションし、使う人の体格に合わせて、適切な位置に取り付けることが大切です。また、手すりを設置する場所によっては、壁を補強するなどの付帯工事が発生します。
・段差の解消
上がり框の理想的な段差は15センチメートル以内とされていますが、スロープ、あるいは踏み台や式台を設置することで解消できます。ただし、置くだけでは、補助金対象になりません。動かないようにしっかりと固定することが必要です。そのほうが、使う際の危険もありません。踏み台や式台は、杖をつけるだけの十分な広さのあるものを選ぶと安全に使えます。また、門から玄関までのアプローチにある段差を解消するための工事も可能です。
・床材の取り替え
雨で濡れると滑りやすくなる床を滑りにくい素材のものに取り替えることができます。ざらざらした素材、滑りにくい加工を施した素材など、いくつかのタイプがあるので、家庭や家族の状況も考慮して選ぶと良いでしょう。
・引き戸など使いやすい扉への取り替え
押したり引いたりして開閉する開き戸をスライドして開閉できる引き戸に取り替える工事は、補助金給付の対象です。高齢者や要介護者だけでなく、車椅子の人、介護者にとっても使い勝手が良くなります。
 
さいごに…
玄関をバリアフリー化することで、高齢者の方の出入りが楽になり生活がしやすくなることが考えられます。玄関のバリアフリー化に伴いできることはさまざまあり費用や期間も異なります。また、玄関のバリアフリー化をする際にも補助金を受け取ることができます。自分たちが行いたいバリアフリー化の内容やどの補助金制度を活用すればいいかなどは一度担当のケアマネジャーへ相談してみるとよいでしょう。