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2020.07.14 コラム

猫足バスタブや置き型浴槽で個性的なバスルームに!【part1】

人気の猫脚バスタブやデザイン性の高い洋風の置き型浴槽を使って、こだわりのバスルームを作りたい方のための記事です。導入費用や使い勝手、掃除やメンテナンスの方法などもご案内しています。

 
猫足バスタブ・洋風置きバスタブの設置条件
猫脚バスタブや欧米洋式のお洒落なお風呂を作りたい、と妄想を膨らます前に、置き式バスタブを導入するにあたっての「心得」をまず確認します。ユニットバスに比べてデメリットも多いので、しっかり確認しておきましょう。
・「浴槽内で身体を洗うか」「バスタブの裏側まで掃除するか」は選択して妥協する
猫足バスタブにしたいと思っている方が「メリット・デメリット教えてください」とQ&Aサイトで質問されているのをよく目にしますが、それに対して「西洋式に浴槽内で身体を洗わないといけない」「掃除がしにくくカビが心配」という2つの指摘は非常に多く見受けられます。実際のところはこの両方が同時に問題になるわけではなく、浴槽からの水をどう排水するかでいずれか一つは問題になってくると考えるのが正しいと言えます。床置き浴槽の排水方法は大きく分けて2種類あります。一つはバスタブの排水口を排水管につなぎ直接排水するタイプ。こうした排水方法を選択した場合は基本的にはバスタブ内で身体を洗う欧米式の入浴方法でバスタブの外は濡らさないのが前提となります。シャワーカーテンを利用するのも忘れずに。ちょっと面倒臭そうと思うかもしれませんが、お風呂掃除の範囲がバスタブ内のみ、床や壁がほとんど濡れないのでカビの発生の心配が減る、床や壁に自由な素材が使えるなど実はメリットも少なくないので、入浴方法にこだわりがなく、さらに(給湯費がかさまない)少人数家族であれば、前向きに考えてもよさそうです。もう一つバスタブの栓を抜くと、体洗い場の床を通じて排水する方法もあります。身体は外で洗って、バスタブでお湯に浸かる、日本式の入浴方法が捨てがたい方で、それでも猫足バスタブを採用したいという方はこうした設置方法を選ぶことが多いようです。入浴後の水が浴室の床全体を伝うことになるので、バスタブ内だけでなく床などの定期的な清掃は必須となり、さらにバスタブの裏にカビが生えないようバスタブ自体を動かせるだけのスペースも考えておく必要があります。前者と比べてメンテナンス性の低さに文句が多くなりやすいので、導入は慎重にじっくり検討されることをおすすめします。洗い場経由の排水を採用するのであれば、タイル部分をできるだけ清潔に保てるよう清掃計画を事前に把握しておくことをおすすめします。清掃はスポンジと洗剤で行うのもいいですが、2万円程度で購入できるスチームクリーナーで月に数回程度掃除をすることで、カビの発生、繁殖を抑えることができます。床壁は水にぬれても良いタイル仕上げを選ぶこととなりますが、タイルの目地を灰色などにしておくと、少しぐらいの汚れは目立たたないのでおすすめです。また容量が大きめの換気扇で換気計画を立てておけば、浴室内の湿気を次の日まで持ち越すこともないので、カビ対策にも有効です。
・間取り上の制約、オープンプラン(バストイレ共有)が我慢できるか
猫足などの床置きの浴槽を取り入れる場合、スペースとしての開放性があるほど雰囲気のある空間に仕上がりやすいと言えますが、マンションなどの場合はスペースに限りがあることもあり、トイレや洗面所を一つにまとめたスリーインワンの間取りを採用することが非常に多くなります。ただこうしたプランは施工費が抑えやすいので、バストイレが共有スペースなのが問題にならない家族構成であれば逆にメリットと捉えることもできます。置き型バスタブの浴室のみで一室構成するのであれば狭苦しい印象になるのを避けるため、少なくとも1坪程度はほしいところです。(※大きめの窓で解放感を出すなども一案です。)バスタブ自体はあまりに小さいとせっかくの床置きの優雅さも半減してしまうので、長さで150cm以上は欲しいところ。これに加えて壁との距離を、浴槽の淵が直角に近いもので10cm程度、淵が緩やかに傾斜したようなタイプなら少なくとも20cm以上取りたいところです。奥行は清掃性のことも考えると浴槽自体の幅約75cmに加えて浴槽前には70~100cm程度の幅はほしいです。
・寒さ対策が難しい在来工法のバスルーム、施工費と光熱費が地味にかさむ
床置きの浴槽を採用するには基本的に在来工法となります。在来工法はモジュールを組み立てるだけのユニットバスと異なり、防水加工を施した部屋にモルタルやタイルなどを使って湿式工法で仕上げるタイプの浴室で、オーダーメードの味がある空間に仕上がる反面ユニットバスと比較して寒くなりやすいという欠点があります。加えてスリーインワン(バス・トイレ・洗面3点が一室)のプランのように広めのスペースになるとさらに空間は冷めやすくなります。この問題を解消するには断熱材を床や壁にしっかり詰め込み、床暖房や浴室暖房などを使うことになりますが、きちんと断熱処理をしようとすると初期費用はしっかりかかってきます。またお湯の冷めやすさもよく指摘され、追い炊きやお湯のため直しなどで給湯費もかさみがちになります。