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2020.06.25 コラム

快適で省エネ! 断熱リフォームは夏にも効く

どんなに暑い夏であっても、住まいは快適に過ごせる環境であってほしいですね。エアコンをかけても、足元だけ冷えてしまい快適な涼しさを得られない場合、住まいの断熱性が低いことが原因かもしれません。住まいの断熱というと冬の寒さ対策のイメージがありますが、夏は屋外の暑さをシャットアウトする「遮熱」にも大きな効果を発揮します。断熱がしっかりしている住まいは、部屋の温度のムラがなくなって快適な涼しさが得られるとともに冷房の効率がアップし、省エネにもつながります。

     
1.2種類の断熱工法
断熱材は隙間なく施工することで正しい断熱性能を発揮できるので、施工の精度によって効果が左右される点には注意が必要です。壁の中の結露を防ぐ防湿処理をきちんと行うことも、建物を健全に保つためには必須です。既存住宅に断熱材を加える方法としては、「充填断熱工法」と「外張断熱工法」の2種類があります。
・充填断熱工法
木造住宅の壁の内側や床板の下、天井裏など、空間の部分に断熱材を詰める方法です。この工法に用いられる断熱材には、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバーなどがあります。外張り断熱工法と比べてコストが安く、壁の中のスペースを有効活用できること、断熱機能が経年劣化しにくいというメリットがあります。気密性は外張り断熱工法に比べると低いため、結露なども起こりやすいというデメリットもあります。
・外張断熱工法
木造住宅の壁や屋根の外側を断熱材で包み込む工法です。主な断熱材はポリスチレンフォームや硬質ウレタンフォーム、木毛繊維断熱材など。家をすっぽりと囲むように断熱材を設置するので、壁の中の空間を残すことができます。配線や配管を通すことが容易であること、柱の外側から断熱するので、機密性も高くなります。一方、デメリットとして、充填断熱に比べるとコストが割高になることや、重みで剥がれてしまう可能性があるので、断熱材をあまり厚くできない点です。
 
2.熱の出入りが大きい「窓」
断熱材がきちんと入っても、それだけでは十分ではありません。住宅で熱の出入りが最も大きい箇所は「窓」です。古い家のサッシは1枚ガラスが多く、また枠がアルミの場合は熱が移動しやすく、弱点となっています。夏に窓のそばにいると、ムッとした暑さを感じるのはそのためです。リフォームで窓を断熱化するためには、いくつかの方法があります。
・既存サッシの枠はそのままで、ガラス部分をペアガラスに交換する方法
・サッシ自体を樹脂製の枠でペアガラスのものに変える方法
・既存の枠に樹脂製のカバーを取り付ける方法
施工が短時間でできて手軽なのは、既存サッシの内側に内窓(インナーサッシ)を設置することです。窓の断熱化は、冬は暖かいだけでなく結露の防止にも役立つので、ぜひ取り入れたいですね。
 
3.断熱リフォームのメリット・デメリット
断熱リフォームは施工前に、メリット・デメリットを知っておくことが大切です。デメリットを知らずに進めてしまって、後悔することのないようにしましょう。
・断熱リフォームをするメリット
過ごしやすい家を作れること。夏涼しく、冬暖かい家になれば、快適に過ごせるだけでなく、体調管理もしやすくなるでしょう。また、熱効率がよくなるので、エアコンやヒーターを使う量が減り、光熱費が削減できます。
・断熱リフォームをするデメリット
断熱には気密性が重要になりますが、この気密性が高くなることで、ハウスダストや化学物質が外に出ることができません。今は、化学物質が発生しにくい建材使用、換気扇の設置などが義務付けられています。しかし、敏感な人の中にはそれでもシックハウス症候群になる方もいます。さらに、高気密な家だと石油ストーブなど可燃性の暖房を使う時には、定期的な換気を意識しないと一酸化炭素が発生してしまう可能性があるので、注意が必要です。
 
 
断熱リフォームというと、壁や床、天井など大きなリフォームを思い浮かべがちですが、窓の断熱リフォーム、玄関の断熱リフォームなど、部分的なリフォームもできます。窓の結露が気になる人は、2重窓や内窓を取り付けるなどの断熱のリフォームもできます。冷気や暖気が入り込みやすい窓や玄関は、変えると断熱の効果が実感しやすい部分でもあります。家族が暑さや寒さに悩みを抱えることなく、居心地の良い家を作るためにも、断熱リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。