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2020.04.06 コラム

外壁材は何がいい?種類とそれぞれの特徴【サイディング編】

外壁材は経年劣化の影響が大きく、耐候性やメンテナンス性が求められるほか、「防水性・防火性・断熱性・遮音性」など、様々な機能が要求されます。そのため、外壁のリフォームを検討する上で、「外壁材の種類・特徴」を知り、自分の求める外壁材を選ぶことが成功のカギを握ります。外壁材の種類は主に、「モルタル」「サイディング」「タイル」「ALC」の4つに分類され、各外壁材によって性能や耐久性、コストといった特徴が違ってくるため、何を基準に、どんな目的で外壁材を選ぶのか、よく考えることが大切です。デザイン、耐久性、メンテナンス性など、全てのニーズを押さえた外壁材はありません。それを踏まえた上で、住宅に使用される主要な外壁材の種類と特徴を見ていきましょう。今回は「サイディング」についてです。

 
サイディングとは…総合力に優れた主流の外壁材
サイディングとは、板状の外壁材を総称したもので、工場生産なので品質が安定しているのが長所です。サイディングは窯業系の他に、金属系、樹脂系、木質系の製品があります。以下からはそれぞれの特徴についてご紹介します。
 
・窯業系サイディング
セメント質と繊維質などの原料を板状に形成したもので、近年の住宅でもっとも多く使用されています。コスト・機能性・デザイン性など、他の外壁材と比較しても総合的に優れていて、色柄も豊富、施工も比較的容易なのが人気の理由です。また近年では、超高耐久塗料の採用、雨水で汚れを落とす親水加工技術の進歩で、メンテナンスサイクルを大幅に伸ばす製品もあります。しかし、サイディングには継ぎ目があるので、継ぎ目に使用するコーキング材の経年劣化が欠点です。サイディングの塗膜に劣化がなくても、コーキングに劣化が見られたら改修が必要なので、注意しましょう。コーキング材が劣化する特徴として、「剝離していないか・変色または褪色していないか・表面がひび割れしていないか・チョーキングしていないか」などの症状を見逃さないことが大切です。
 
・金属系サイディング
金属サイディングは金属板を成形・加工して柄付けし、断熱材で裏打ちした外壁材です。表面の金属板には、溶融亜鉛メッキ鋼板・ガルバリウム鋼板・アルミニウム合金・ステンレス鋼板などが使用され、金属板の種類によって耐久性やコストに大きな差があります。外壁材としては軽量なので、モルタル外壁の重ね貼り(カバー工法)にも使用されます。水の浸み込みやひび割れ、凍害の心配がないのでメンテナンス周期はどれも長めですが、コーキングの劣化や塩害・白錆びなどの症状が見られたらメンテナンス時期のサインです。
 
・樹脂系サイディング
塩化ビニル樹脂が使用されたサイディングで、重量は窯業系サイディングの約1/10と非常に軽量です。耐久性や耐候性にすぐれていて寒さや酸性雨にも強く、ひび割れしにくいのがメリットです。また、表面塗装ではなく顔料が練り込んであるため基本的に再塗装は不要といわれています。オープンジョイント工法を採用しているため、サイディングの短所になる継ぎ目のコーキングも不要なので、メンテナンス性が非常に高いのが最大の長所でしょう。ただし、耐火性能がなく、単色でカラーバリエーションが少ないのが国内で普及しない理由だといわれています。ちなみに、樹脂系サイディングは、北米では約50%ものシェア率を誇っています。
 
・木質系サイディング
木質系サイディングは、素材に無垢の木材を使用したサイディングです。多くは、表面に塗装を施してあるのが一般的です。このサイディングは、木材を使用しているため火や、強度に不安を抱くかもしれませんが、現在は、無垢の木材に不燃処理を施すことで、防火性や耐火性、耐久性を備えるものが増えています。また、木質系サイディングのメリットは断熱性に優れ、自然ともよく調和して、木の温もりを感じて暮らせる点です。対してデメリットはメンテナンスコストが、他の外壁材よりもかかる点になります。そして注意してほしいことは、木材は水分を含んだまま長い時間が経過すると、腐食や変色につながります。塗膜に劣化が見られたから塗り替えるというよりも、塗膜が劣化する前に定期的に塗り替えることが大切です。それから、定期的な塗り替えを行うとともに、軒を深くして庇を付けるといった雨対策が、木質系サイディングを長持ちさせる秘訣です。