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2020.07.12 コラム

床材選びの参考に!無垢材フローリング【パイン編】

フローリングに使われる素材はさまざまです。木の本来の温かみを感じられるのが無垢材ですが、その中に、香りが良く節のある見た目が特徴のパイン材というものがあります。今回は無垢材の1つ、パイン材についてご紹介します。

  
1.パイン材とは
パイン材とは、マツ科の木からとれる建材のことです。針葉樹に分類されます。パイン材の中にも種類があり、世界各地でとれます。パイン材の種類はさまざまです。暖かな赤道直下のインドネシアが原産のものもあれば、ロシアやカナダのような寒い地域で育ったものもあります。パイン材は素朴な見た目で、節が多いのが特徴です。柔らかい素材のため加工がしやすく、肌ざわりも良いでしょう。熱や衝撃を吸収します。最初は白っぽく明るい色ですが、経年変化によって茶色っぽい飴色へと変わります。独特な味わいを楽しめるでしょう。ヴィンテージ感が味わえるので、アンティーク家具などにも使われます。
  
2.パイン材の特徴
パインらしさと言えば「節」が外せません。節の多いパインをフローリングに使うと、空間にリズムが生まれ、ナチュラルでありながら気取らないカジュアルさを演出してくれます。特にカントリー調のお部屋との相性は抜群です。パインは針葉樹としては硬めの部類ではあるものの、素足で床を歩けばほんのりとしたぬくもりを感じることができます。そのため、リラックスしたいけれど傷対策も考えたい子供部屋や、高齢者の居室に使用されることが多くなっています。はっきりとした経年変化が表れることもパインフローリングの特徴のひとつ。これはレッドパインだけでなく、マツ科の樹種全体に当てはまりますが、木自体に樹脂(松ヤニ)を多く含むため、時間が経つとその成分が風合いとなって飴色の光沢を放ちます。白色から飴色への経年変化は、表情の違いを楽しめるだけではなく、小さな傷やシミなどの汚れなら目立たなくなってしまうほどです。飴色になった床に時間の流れを感じるのも、生活の楽しみになりそうですね。
  
3.主なパイン材の種類
パインは、マツ科マツ属の針葉樹です。数多くの産地があり、産地によって色味や柔らかさなど、性質も異なります。
・レッドパイン・・・白みと赤みが混在するナチュラルな雰囲気。産地:欧米
・アカマツ・・・白っぽくツヤがある木肌。強度が高い。産地:日本、ロシア
・クロマツ・・・針葉樹としては重硬。水や湿気に強い。産地:日本、朝鮮南部
・カラマツ・・・針葉樹としては重硬。赤みがかった色合い。産地:日本、中国
・ホワイトパイン・・・色が白っぽく美しい。狂いが少なく加工が容易。産地:アメリカ
・トドマツ・・・美しい白色。柔らかく加工が容易。マツ科モミ属。産地:日本
この中でもポピュラーなのは、レッドパインとアカマツの2つです。特にレッドパインは、建築業界でパイン材といえばこれを指す、というほど一般的です。「欧州のアカマツ」と呼ばれ、日本のアカマツとよく似た性質を持っています。
  
4.パイン材のメリット
・1年を通して快適に過ごせる
木材は熱伝導率が小さいので、触れていても急激に体温が奪われることがありません。そのため、パイン材をフローリングとして使用すると冬でも裸足で過ごすことができます。さらに、外からの熱も伝わりにくいので、夏は涼しく過ごせます。
・衝撃を吸収する
木材はコンクリートなどに比べると衝撃を吸収する力が大きいと言われています。中でも柔らかい樹種の方が衝撃吸収力が大きいので、パイン材は足腰に優しい木材です。
・価格が安い
無垢材は原木から切り取ったものをそのまま使用するため、量産することが難しく、価格が高くなる傾向にあります。しかし、パイン材は流通量が多いため、無垢材の中でも安価なので、フローリングに無垢材を使用することを検討している方にはおススメです。
・香りが良い
針葉樹と広葉樹では、針葉樹の方が香りが強いと言われています。この木の香りにはフィトンチッドという物質が含まれています。フィトンチッドは消臭や抗菌作用があるだけでなく、私たちに安らぎを与えてくれます。家にいながらまるで森林のなかにいるかのような癒しが得られます。
  
5.パイン材のデメリット
・傷がつきやすい
パイン材は特に柔らかいため、傷がつきやすい傾向にあります。引っかいたり、何か物を落としたりしたとき、傷が少しついてしまいます。しかし、簡単な傷の場合は、水を少し染み込ませるだけで補修することもできます。
・色が変化する
ホワイトパインにしてもイエローパインにしても、明るめの色が特徴的ですが、使うにつれてどんどん飴色に変化していきます。無垢材は特に経年による色の変化が顕著なので、それを1つの味としてとらえる方もいれば、最初はきれいな色だったのに…と残念に感じてしまう方もいるかもしれません。
・変形しやすい
パイン材に限った話ではありませんが、無垢材はどうしても変形しやすいという性質があります。木というのは、木材となった後でも生きており、呼吸を続けます。そのため、湿度が高いときには空気中の水分を吸い込み、逆に湿度が低いときには空気中に水分を放出します。すると、反りや割れ、隙間ができるなどの変形が生じてしまうのです。
  
  
パイン材は柔らかくて肌触りの良い素材です。流通量も多く、人気があります。キズのつきやすさなどのデメリットもありますが、調湿作用をはじめとするメリットも多くあることがおわかりいただけたと思います。それぞれの特徴を理解した上で、ご自身のライフスタイルや好みに合ったフローリング材を選びましょう。